急速な高齢化社会の到来により、全人口に占める高齢者の割合は増加の一途をたどっています。それに比例し、我が国における認知症患者数も2005年現在で189万人、2020年には約300万人に達すると予測されています。また、認知症患者1人に対し平均3人の介護人が必要とされ、その数を合わせれば、なんと人口の10%、約1200万人もの方が「認知症」と向き合うと考えられています。
「認知症」は実は最も身近な病になりつつあるのです。

「アルツハイマー病」や「パーキンソン病」などの神経変性疾患、「脳梗塞」などの脳血管性病変、「甲状腺機能低下症」などの代謝性疾患、「ヘルペス脳炎」「うつ病」「硬膜下血腫」「アルコールの摂取過多」など、「認知症」になる原因はさまざまに考えられます。また、このような基礎疾患がなくても、年齢とともに「認知症」に罹患する確立は高くなっていきます。
「最近、物忘れがひどいな・・・」と感じたことはありませんか?我々人間は「記憶したり・判断したり」と言う作業を自分の「脳」で行っています。
加齢とともに、この「脳」の神経細胞が減少(死滅)し、脳が縮んでいきます(脳萎縮)。これは誰にでも起こりうる自然な現象なのですが、この通常の「老化」に比べ、そのスピードが異常に早くなるのが「認知症」と判断され、特に認知機能のセンター的役割を果たす「海馬」の萎縮が 認知機能低下の主要因であると考えられます。



- 「認知症患者の免許取消が進まない」
(2007/05/15 毎日新聞より参照) - 全国の公安委員会が「認知症を理由に運転免許を取り消した件数」が2006年時点で30万件に達すると推定していたのに対し、実際は2006年末までの4年半で257件にとどまっている事がわかった。
- 上記は、安全上の理由から「認知症になると免許を取消し又は、停止」と道路交通法が一部改正になったにもかかわらず、実際の取消し等の件数が少ないという事が取り上げられた内容です。本人に認知症である自覚がない場合が多く、本人が取消申請を行うケースがほとんどない事、安全を気遣う家族が警察に免許取消しを相談しても、本人以外からの取消申請は受付けられない事が原因の一つといわれています。
- 「若年性認知症で万引き」
(2007/02/26 朝日新聞より参照) - 認知症になった社会人らが、万引きをして社会的地位を失うケースがみられます。アルツハイマー病のような記憶障害が初期はあまり見られないが、時に周囲の状況を気遣わない行動や万引きが症状としてでる人もいる。専門医は「まじめに仕事をしていた働き盛りの人なのに『なぜ』?」ということがあれば、「是非専門の医療機関で受診してほしい」と話している。
- 最近では若年性認知症が増えつつあります。働き盛りな時期であるだけに「仕事が休めない」「認知症と認めたくない」等の理由で医師の診断を受けず、手遅れになってしまうケースが予想されます。若年性認知症の場合は寝たきりではないため、国からの援助も期待できず、貯金の切り崩しや家族に頼るなど、大変厳しい生活を余儀なくされる可能性もあります。
- 「脳卒中後の認知症リスクが増加」
(2006/05/19 日経メディカルより参照) - 米国では、脳卒中死亡率が大幅に減少した一方で、脳卒中後1年間の脳血管 性認知症の罹患率(認知症にかかっている人の率)が急上昇している。米国DUKE大学のSvetlana Ukraintseve氏らは、1984年〜1990年と比較して、1991年〜2000年には認知症にかかっている人の率が3.68倍になったと発表した。
- 認知症になる原因は多岐にわたります。脳神経細胞の減少は脳卒中によっても引き起こされる可能性は十分にあります。
- 「認知症の母を娘が殺害」
(2006/01 産経新聞より参照) - 日頃、認知症の母の身の回りの世話をしていた長女が、「年金が無くなった!お前が盗んだな!」と言われ立腹。母親を絞殺した。
- 大変いたましい事件ですが、日常の介護の現場では感情的になるケースも多いようです。介護者は病気による発言や行動であると理解をしていても、どうしょうもない苛立ちと介護自体の重労働が重なり、「老老介護」の問題も併せ、介護をする人にとっても多大なストレスとなっているようです。























